■コーヒーの淹れ方■

晩秋では、スペシャルティコーヒーの抽出にフレンチプレスのご使用をお薦めしております。


●フレンチプレスを使った淹れ方●

紅茶の器具として有名なフレンチプレス。本来はコーヒー抽出をメインにした器具でした。
フランスの一般家庭ではこの普及率が高く、フレンチプレスと言われる由縁となっています。
この10年で日本に進出してきたシアトルズ系コーヒーショップは、
高品質コーヒーの風味をより出すためにこの抽出方法を提案。
この数年、日本で興ったスペシャルティコーヒー市場で一気に着目されはじめた抽出方法です。

金属のフィルターで濾すフレンチプレスは、上澄み抽出というトルコ式コーヒーにも似た原始的な抽出方法で、
コーヒーの味を決定づけるコーヒーオイルがすべて抽出液のなかに入ります。

そのため、コーヒー豆の良否がはっきり抽出液に出ます。
不味い豆は不味く、良さをもった豆はそのすべてをコーヒー液に表現させます。

オイルや微粉などが入り、従来のコーヒーとは一味違いますが、
スペシャルティコーヒーのもつフルーツやチョコレートを思わせるフレーバーを
余すところなくカップに表現してくれるアイテムです。


スペシャルティコーヒーの素晴らしさを、より味わって頂くために晩秋ではフレンチプレス抽出をお薦めしています。

 
1.ふたをはずし、1人分につき、約12gの粗挽きに挽いたコーヒーの粉を入れます。
  
  12gは粉にして、メジャースプーン山盛り1杯が目安です。
  メジャースプーンもメーカーによって、グラムの量が異なる場合があるので
  一度、確認しておくと、いいでしょう。
  また、豆の状態と粉の状態ではメジャースプーンですくった時の見た目が
  異なります。それもあるので、やはり一度、確認しておいた方がいいと思います。
 
 (参考:数人分の抽出の場合は粉の量を2gずつ減らすとよいようです。
      例、1杯・・・12g 2杯・・・22g 3杯・・・32g)
2.沸騰したお湯200ccを勢いよく注ぎます。
 必須ではありませんが、上に盛り上がってきた粉を沈めるような
 感じでスプーンなどで押し付けるとよりベターです。
 (プラスティックのスプーンや竹ベラがガラスを傷めないのでオススメです)
3.ふたをして3〜5分間浸します。(ちなみに晩秋では3分)
  5分以上の抽出は豆の繊維質の味が出てしまうためお薦めしません。
4.ふたの注ぎ口を合わせて、ハンドルをしっかり握ってつまみを押し入れます。
 
5.カップに注いで出来上がりです。
  粉が気になる方は目の細かい茶漉しなどで漉して注ぐと良いです。

つまみが押し入れづらいときは一度少し引き上げてからもう一度入れると入りやすいです。
力を入れすぎるとガラスを傷め、取っ手の部分のネジを壊してしまいますのでご注意ください。

抽出し終わったあとのコーヒーの粉は水を入れて
網を貼った三角コーナーに流し捨てるときれいに片付けられます。
三角コーナーから粉が流れ出てしまう場合は、排水溝にゴミ受けをセットしておくとよいと思います。


フレンチプレスの場合、コーヒーオイルもそのまま抽出されますし、
どうしても細かい粉が入り込んでしまいます。
そのため液体が濁ったり、舌触りに粉っぽさが残りますが、
他の抽出方法では得られないスペシャルティコーヒー豆のもつ
風味や後味の余韻の素晴らしさなどがダイレクトに抽出されます
ぜひ一度お試しください。


●ドリップでの淹れ方●

従来からあるコーヒーの抽出方法です。紙や布などの繊維によってスペシャルティコーヒーのもつフレーバーは
削られますが、それでも豆が良いためおいしく淹れられます。


プレス同様、コーヒーオイルを通すナイロンフィルター。
ドリッパーにはめるタイプも販売しております。(写真で使っているのが当商品です)
(102サイズ1枚で280円。水を入れたタッパーに入れ、冷蔵保存して何度も使いまわせます)
コーヒーメーカーにもセット可能です。

 

1.フィルターをセットし、お湯を注いでフィルターとドリッパー、サーバーを温めます。
 (フィルターはペーパーでもナイロンでも条件は同じです)

 

2.コーヒー1杯抽出につき、メジャースプーンすりきれ1杯の中挽きに挽いたコーヒーの粉を
  入れ、表面を平らにならします。

  (参考:数人分の抽出の場合は粉の量を2gずつ減らすとよいようです。
      例、1杯・・・10g 2杯・・・18g 3杯・・・26g)

3.85〜95℃のお湯(沸騰したお湯を30秒ほど湯冷ましさせたのが
  95℃の目安です)を粉の表面全体に軽く乗せるように注ぎます。
  この時に注ぐお湯の量は豆全体に行き渡る位。
  サーバーに落ちないくらいの量が好ましいです。

  ドーム状に粉がふんわり膨らむので、この状態で20〜40秒待ちます。

  この状態を「蒸らし」といい、コーヒーの味を出すための
  準備をしているとお考えください。

  (コーヒーメーカーの場合は、湯温が全体的に高く、蒸らしをとらないもの
  がほとんどなため、ドリップに比べると味が劣ると言われます。)

4.中心から外へ「の」の字を描くようにお湯を注ぎます。
  縁に注ぐのはお薦めしません。
  粉の作った濾過層が壊れ、お湯が粉とほとんど接触しないまま
  フィルターから外に抜けていき、薄いコーヒーになります。

  注いだお湯が少しずつ落ちていき、すり鉢状になっていきます。
  落ちきる前に次のお湯を注ぎます。
  (落としきると雑味やえぐみが出やすいようです)

  次のお湯をさす時は、逆に外から中心に注ぎます。
  そして、落ちきる前にまた次の注湯。今度は中心から外に。

  注湯を数回繰り返し、160ccまで抽出します。
  抽出時間は蒸らし時間も含めてトータルで3分が目安です。


5.カップに注いで出来上がりです。

 (抽出が適切に行われていると右の写真のように最後まで濾過層が残ります)

最初の蒸らし時間、お湯を注ぐ量や速さでコクが変わってきます。
じっくり注ぐと強いコクが出て、素早く注ぐとあっさりめに仕上がります。

湯温については、温度が高いと酸味が弱まり、苦味が強調。
温度が低いと苦味が弱まり、酸味が強調。
焙煎度合いに応じて変えてみるとよいかと思います。

自分の好みで色々試してみると良いですね。